水


クジラ日記

2000 5/4 高知県・大方町


岩合さんニタリと出会う

 今年もついにホエールウォッチング再開です!今年もやっぱり大方町に来てしまいました。ここも一度訪れると、何回でも来たくなってしまう、とてもすばらしいクジラポイントなのです。前日に大方町に入り、午後の便で初クジラをウォッチングしました。ひさしぶりにクジラに会えて、すごくいい気分でした。

 毎年、大方町では5月の連休中に、入野の砂浜美術館で、Tシャツアート展を開催しています。今年は、動物写真家の岩合光昭さんが、審査員として来られていました。岩合さんは、この日の午前5時から、土佐沖でホエールウォッチングをされているということで、僕の乗った船は、ちょうど岩合さんの船と入れ違いに出航していきました。後で聞いた話しですが、岩合さんは、どっしりと船に座って、600mmの大きなレンズでバシバシ写真を撮ってみえたそうです。やっぱりプロの貫禄はすごいなあとおっしゃていました。(僕自身は、岩合さんにはお会いしてませんが・・・。)

 この日のホエールウォッチングでは、まず初めにニタリクジラを発見しました。のんび〜り泳いでいたので、ゆっくり見ることができました。連休中なので、船の数もすごく多かったのですが、クジラが結構散らばっていてくれたので、船もバラけて、クジラを追いまわすようなことがなかったので良かったです。


ニタリクジラと並走!

 クジラに船を寄せるときのコツは、斜め後方から、そっとクジラに並ぶように近寄ることだと思います。こうすると、クジラもあまり嫌がらずに、ゆっくり泳いでくれるようです。クジラを真後ろから追いかけても、クジラは嫌がって、すぐに潜ってしまいますし、あまりいい写真を撮ることはできません。クジラ見物の良し悪しは、船長さんの腕次第なのです。(クジラの機嫌にもよりますが・・・。)
船と並走するニタリクジラ
 この日の船長さんは、じつに上手に船を寄せてくださったので、クジラのめちゃめちゃ近くまで寄ることができました。船のすぐ横に並んで泳いでくれると、普段目にすることのできない水面下の尻尾も、はっきりと見えます。こんなに船を近づけても、クジラは全く嫌がる様子もなく、ゆったり泳いでいて、とても感動しました。やっぱりすぐ目の前で見るクジラの姿は、迫力ありますね。

 ニタリクジラの次は、マイルカの群れに出会いました。相変わらずマイルカの群れの中に、カマイルカが1頭だけ混じっていましたが、みんなとても元気そうでした。イルカの群れが近づいてくると、船の上もすごい興奮に包まれます。イルカを見ているだけで、みんな元気になってしまうので、イルカの魅力って本当にすごいです。 


巨大なトリ山に・・・

飛び跳ねるマイルカ イルカとクジラを追いかけていると、急に海鳥の数が多くなってきました。イルカもクジラもオオミズナギドリも、みんな同じえさ(イワシ)を食べるので、えさの多い場所には、みんなが集まりやすいようなのです。鳥たちは見る見る間に、海面上に真っ黒なトリ山をつくり、海の上の興奮は頂点に達しました。そのときです!向こうの船のすぐ前に、クジラがザバーっと勢い良く飛び出してきました!きっとイワシの群れを丸呑みしながら浮上してきたのでしょう。その船からは、ものすごい歓声が聞こえてきました。とってもうらやましかったです。

 その後、次第に鳥たちもまばらになり、海の上の興奮もだんだんと鎮まっていきました。それにしても、あんなにすごいトリ山や、興奮に包まれたクジラたちは初めて見たような気がします。しばらくぽかんとしてしまいました。この日は本当に大興奮のクジラウォッチングになりました。いつもいつも、こうはいきませんが、何度も船に乗っていると、こんな日に出会えることもあって、だからクジラウォッチングはやめられないのですね。(^^)

 この日の夜は、大方町で知りうことができた、クジラ大好きな人たちとお酒を飲みながら、たくさんクジラのお話しをすることができました。クジラ仲間が集まる町・高知県大方町、まだまだこれからも通いつづけることになりそうです。お世話になった皆さん、本当にありがとうございました。

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