水


クジラ日記

2001 2/22 ハワイ・オアフ島


アロ〜ハ〜 (^o^)丿

 なんと今回のホエールウォッチングは、外国です!とはいってもハワイなのですが・・・。じつは海外でのホエールウォッチングは、初めてです。ホエールウォッチングをし始めると、やっぱり日本国内だけでは物足らなくなってしまいます。世界には日本では会うことが難しい、いろんな種類のクジラがいるためです。世界中を駆け巡って、クジラに会うことは、やっぱりホエールウォッチャーの夢なのです。

 さて、今回の旅行はホエールウォッチングがメインではありませんでしたが、せっかくこの時期にハワイに行けるのだから、ぜひともホエールウォッチングをしようということになりました。英語がしゃべれない僕でも、インターネットを使って、いろいろ調べることができました。ハワイのホエールウォッチングといえば、マウイ島が一番有名ですが、オアフ島だけでも、たくさんの船が出ています。その中から僕たちが選んだのが、「Dolphin Excursions」でした。

 「Dolphin Excursions」の船は、ゾディアックと呼ばれるエンジンつきのゴムボートで、人数も15人程度と少人数でした。しかし、僕ら以外のお客さんがすべてアメリカ人だったため、ガイドも英語のみで、英語力の乏しい僕たちは、言っている内容がほとんどわからず、かなり寂しい思いをしてしまいました。でもクルーの人たちは、とても優しかったですよ〜。(^-^)


スピナードルフィン登場!

 船は、オアフ島の西海岸「Wai'anae Boat Harbor」より出航しました。この日は海も穏やかで、ほとんんど波がありませんでしたので、快調にボートが進みます。船長のVictorが、英語でガイドをしてくれましたが、残念ながらほとんど理解できませんでした。(^^ゞ 情けないことです。30分ほど船を走らせると、前の方に同じようなボートや船が見えてきました。どうやら何か見つかったようです。
イルカとゾディアック
 船の前をよ〜く見ていると、いました。イルカです!まわりを見回すとかなりの数のイルカが、いることがわかりました。イルカたちは、ゆっくりと泳ぎながら、ときどき派手なジャンプを披露してくれました。かつて小笠原でも見たことがあるハシナガイルカ(スピナードルフィン)です。船のすぐ向こうは、もう陸地で道路標識まで見えています。こんな陸の近くにいるなんて!とちょっと驚いてしまいました。イルカたちは、船のすぐそばを泳いでくれ、海水が透明なので、海面下のイルカの様子もばっちり見えました。

 ひととおり、ボートの上からイルカをウォッチングしたら、今度はマスクとシュノーケルを渡されました。いよいよボートから降りての、水中ウォッチングです。イルカは音に敏感なので、水中では動かずに、静か〜にしているようにと、かなり注意を受けました。そーっと海に飛び込むと、さっそくイルカの鳴き声が聞こえてきました。ピーピーととても可愛い鳴き声です。まだ姿は見えませんが、近くに来ている証拠です。

 しばらくプカプカ浮かんでいると、突然イルカたちが現れ始めました!それも1頭や2頭じゃありません。ものすごい数のイルカの群れがやってきました。イルカたちは、ある一定の距離をおいて、僕らの前や下をゆっくりと通り過ぎていきました。息を呑むほどの美しい光景です。小笠原でハシナガイルカに会ったときは、水中では絶対逃げていくので、船の上からしか見れないと聞きましたが、ハワイのハシナガイルカは、水中でもまったく逃げないのです。同じイルカなのに不思議だな〜と思いました。何度かイルカの群れが通り過ぎたあと、熱帯魚のいる場所で、しばらくシュノーケリングを楽しみました。ハワイの海の美しさに感激です!


求愛の歌

 シュノーケリングを楽しんだ後、また船に上がり、いよいよクジラを探しに沖に出発しました。ちょうど今の時期は、ザトウクジラのシーズン真っ盛り。小笠原同様、ハワイにも子育てや繁殖のために、ザトウクジラたちが集まってきているのです。少し沖へ出たところで、船長は突然エンジンを止め、説明を始めました。どうやら水中マイクを使って、クジラの声を聞いてみようことらしいです。

 そろりと船べりから水中マイクを下ろすと、早速聞き覚えのあるクジラの鳴き声が聞こえてきました。クジラたちの持つ独特のメロディーは、メスへの求愛の歌だと言われています。(歌うのはオスのみだそうです。)しばらくクジラの歌を聞いた後、少し移動してから、また水中マイクを下ろしました。すると、先ほどよりもかなり大きな声で、はっきりと歌が聞こえてきました!どうやら、かなりクジラがいる場所に近づいたようです。10分くらいクジラの歌に聞き入っていましたが、数回に分けて、いろんな旋律を繰り返すようすは、本当に歌のようだと感じました。

 気がつくと、船長がカウントをとり始めました。3・2・1・・・というところで、ブローが近くに上がりました!長年、クジラを追いかけていると、見えていなくてもクジラの様子が手にとるようにわかるんだなあと感心してしまいました。久しぶりに会うザトウクジラは、やはり大きく、とても偉大な存在感があります。クジラに会えたときの感動は、やはり会った人にしかわからないのではないでしょうか?僕にとっては、何よりも心が躍りだす瞬間です。


ザトウクジラの饗宴  

ザトウクジラのブロー ザトウクジラは1頭だけでなく、3頭いました。きっと親子クジラと、それに付き添うエスコートだったのでしょう。ゆったりと泳いでいましたが、別の方角から、また別のクジラがやってきたようです。クジラたちは合流して、ちょっと活気付いてきた様子です。ひょっとしたら、メスを奪い合うバトルが始まるのかもしれないと思いました。

 しばらくクジラたちの雄大な泳ぎを眺めた後、港に進路をとりました。振り返ると、遠くで大きな水しぶきがあがるのが、目に飛び込んできました。きっとザトウクジラのブリーチング(ジャンプ)だったのでしょう。今回は見れませんでしたが、目の前でブリーチングを見たら、きっと一生忘れないと思います。またいつかザトウクジラたちに会える日を願って、帰路につくのでした。

 それにしても、帰りは海が荒れてきて、一面に白い波が立ってきました。ボートも波に阻まれ、思うようにスピードが出せません。船長は、このまま進むのをあきらめたようで、ボートを砂浜の近くにつけ、泳げる人は砂浜で待つようにと指示を出しました。なるべく人数を減らして、早く港に帰ろうということだと思いました。船が小さいと、こんなこともあるのかと、ちょっと驚いてしまいましたが、なかなか面白い体験ができました。言葉が通じないのが、悲しかったですが、クルーの人たちはとても親切でした。またいつかハワイに来たら、ぜひまたこの船に乗りたいと思います。(^-^)

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