水


クジラ日記

2001 5/26 和歌山県・那智勝浦町
船長:東 信義(午前) 米川 亮治(午後)

 やはり当たり年!

 先週は友達を連れて、クジラを見に行ってきました。なんとかマッコウには会えたものの、船が近づく前に尾びれを上げて潜ってしまい、それっきり再び会うことはできませんでしたので、ちょっと消化不良気味です。できることなら、やはり目の前でクジラを見てみたい!どうしてもその思いは募ります。(^^ゞ

 それにしても今年の5月は本当に素晴らしい確率でクジラに会えています。クジラに会えない日も確かにありますが、漁船からの発見情報は入ってきているけど、海が荒れているために、たどり着けないだけというケースが多いようです。つまりクジラ自身は勝浦の近海にず〜っといるということです!やはり今年は当たり年だったようですね〜。黒潮の影響の大きさを実感してしまいます。突きんぼ船

 この日の海は非常に穏やかで、遠くの水平線まで見渡せる本当にいいお天気でした。クジラがいれば、まず発見することができる状況です。マッコウの情報はなかなか入ってきませんでしたが、仲間の船からハナちゃん発見の情報が入ってきました。船は進路を変え、そのポイントへ向かいます。しばらくすると仲間の船の前をゆっくりと泳ぐハナちゃんの群れに会いました。捕鯨されているときは、機敏な動きでなかなか近寄らせてくれませんが、今日はのんびり泳いでいます。観察するにはとってもありがたいハナちゃんたちでした。(^^)


クジラ運に恵まれた人たち

 あたりに突きんぼの船が現れ始めたので、船長さんがそろそろマッコウを探しに、さらに沖へ行こうと言い出しました。もうすぐそこは黒潮の潮目です。水温は24℃くらいまで上昇し、海の色の違いがはっきりと境界線になってわかります。いよいよマッコウの待つ海域へ突入です!

 しばらくすると早速仲間の船がマッコウのブローを発見してくれました。期待に胸が躍る瞬間です!残念ながら最初のマッコウは、船が近づくまでに尾びれを上げて潜ってしまいました。ここで二手に分かれてクジラを探すことにしました。すると、次から次にブローが上がってきます。それぞれのクジラどおしの距離は結構離れているため、集団になったときのような迫力はありませんでしたが、クジラたちが分散してくれると、船もそれぞれ別のクジラを見ることができるので、クジラにもストレスを与えにくく、その結果かなり接近できることもあるのです。
マッコウの尾びれ
 今回も2度ほど、船に大接近してくれて、船上はすごい興奮の渦に包まれました。ほとんどの人は、初めてクジラに会った人たちです。初めてで、こんなに大接近できるなんてなんてラッキーな人たちなんでしょう。(^^ゞ こうやって、クジラの虜になっていく人も、きっといるんだろうなあなんて思ってしまいました。でも普通は、そう簡単にクジラに会えるとは限りません。たとえダメだったとしても、最後まであきらめなかった人には、いつか必ず幸運が訪れます。だから、もし一度乗って会えなかったとしても、簡単にあきらめてしまわないで、ぜひ何度も挑戦してみて欲しいと思います。


か、風が・・・!

 午前のマッコウに気を良くした僕は、午後からも船に乗せてもらうことにしました。出航前はそうでもなかったのですが、お昼を過ぎたころから急に風が強まり、海面を白いウサギちゃんたちがぴょんぴょん跳ねています。船もちょっとスピードを上げると飛沫をザバーッとかぶってしまいます。沖にマッコウの情報はあったのですが、船長さんは安全を優先的に考え、少し様子を見ることにしました。

 なぜ船を進めないかというと、海が荒れた状況では、スピードが出せないため、遠いポイントへは到達できない可能性が高いこと、それに船に慣れていない人が、長時間荒れた海の中にいると、船酔いする可能性が非常に高くなることなどがあるからです。特に船酔いは本当につらいです。これはなった人にしか、なかなか分かりませんが、もう2度と船には乗りたくないという気持ちにさせてしまいます。もちろんクジラがいても、それどころじゃなくなってしまいますし・・・。とにかく心配な人は、必ず酔い止め対策をしておきましょう!

 海は大荒れで、クジラを探すのはほぼ不可能と思われましたが、なんと船のすぐそばにハナゴンドウが現れました。しかもその次はイルカの群れもやってきました!はっきり言って、あの状況でイルカたちに会えるなんて本当に奇跡だと思います。しばらく船の近くをイルカたちは泳いでくれましたが、いつの間にかいなくなってしまいました。

 波は収まるどころかますます激しさを増してきます。船長さんもクジラ探しを断念し、みんなも納得して帰路につきました。帰りはすごい風で、海面は真っ白になり、船は倒れそうなくらい揺れました。トビウオが飛ぶのも何度か目撃しましたが、普段海面すれすれにしか飛ばないはずのトビウオが、風に乗り大きく舞い上がって、空中を飛んでいく様を見たときには、さすがに驚いてしまいました。(^^ゞ

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