水


クジラ日記

2001 7/1 和歌山県・那智勝浦町
船長:東 信義(午前) 浦山 昌嗣(午後)

 スジイルカの大群

 ついに7月に入りました。気温もぐんと上がり、船の上でも半袖で十分な暑さです。それにしても今年は週末が欠航にならないです。さすがに毎週ともなると、疲れもかなり溜まってきましたが・・・。(^^ゞ この日は本当に久しぶりにすごく良いお天気になりましたが、風がかなり強く、海に出ると海面は白波で真っ白になっていました。

 南の方角に向って、3時間くらいクジラを探しつづけましたが、白波だらけでクジラのブローは全く見つかりません。おまけにカツオやクジラ漁の船は休みになっていて、情報も全くなしでした。今日は無理かな〜とあきらめかけていたとき、船長さんが突然イルカや!と叫びました。

 船の前方を見ると、確かにイルカがいました!海面から体全体を飛び出させて、ぴょんぴょん跳ねています。しかもかなりの大群がいるようでした!同じような動きのイルカの群れを高知でも見たのを思い出しました。そのときはマイルカの群れでしたが、今回のイルカはマイルカとは身体の模様が違います。船長さんにスジイルカだよと教えてもらいました。


華麗なジャンプ

 スジイルカたちは、高速で移動しながら、船の前方をぴょんぴょん跳ねていきます。波が高いせいも手伝ってか、かなり高くジャンプしていました。数頭のかたまりが一斉にジャンプする様は、なかなかに迫力があります。やっぱり背中だけでなく、体全体が見えるのが嬉しいですね。
スジイルカ
 こんなにひどい白波の中で、スジイルカたちに出会えたのは、まさに奇跡だと思います。初めて出会ったスジイルカの群れ。美しい身体のシマ模様も、きれいなジャンプもとっても気に入ってしまいました。クジラの雄大さも素晴らしいですが、かわいいイルカの群れも本当に見応えがあります!

 船は速度を上げて、さらにイルカの群れに近づこうと試みましたが、突然イルカ達は海中に消えてしまいました。その後しばらくまわりを探しましたが、再びイルカ達に会うことはありませんでした。本当はもっと長い間見ていたかったのですが、また次に出会えることを期待して、一旦帰路につきました。なんと帰り道はマンタが波乗りしている場面にも会えました!


シワハイルカ登場

 港への帰り道、気がつくと風がずいぶん収まり、白波もほとんど見えなくなっていました。せっかくいいコンディションになってきたので、今度こそはマッコウに会えることを期待して、午後も乗せてもらうことにしました。確かに午後の方が風が収まり、クジラを探しやすい状況でした。

 また南に向かって船を走らせていると、30分くらいで別のイルカの群れにあたりました!今度のイルカは、身体をあまり出さずに、比較的ゆっくりと泳いでいます。身体の模様から、どうやらシワハイルカだということがわかりました。イルカ達はとてもすばしっこく、船を近づけようとしても巧みに方向を変えて、すぐに逃げていってしまいます。

 大きなかたまりにはなっていませんでしたが、かなりの数のイルカ達が、あたり一帯に散らばっているようでした。そのうち鳥山もあらわれて、イルカ達と鳥達が競い合って、小魚を捕っている場面にも出会いました。30分くらいずっとイルカウォッチングをした後、さらに沖に向かってマッコウを探しに出ましたが、結局この日は会えませんでした。残念!でもイルカにはたくさん会えたから、まあいっか。(^^ゞ

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