水


クジラ日記

2003 7/20 高知県・大方町
船長: 浜崎 守利 (午前・午後)


 朝4時頃、かなり激しい雨音で目が覚めました。朝のニュースで九州が大災害に襲われたことを知り、こっちは大丈夫なんだろうか・・・と思いながら出発しましたが、意外にも空は明るかったので、少し安心しました。この日は珍しく上川口港から出航です。船主会の埜下さんの計らいで、クジラウォッチングの名人である浜崎さんの船に乗せてもらうことになりました。埜下さんには港までの送迎もしていただいて、本当に感謝です。m(__)m 港に到着し、他のメンバーと合流しました。きのう同じ船に乗った大熊さんご夫妻(今回これで4度目の乗船!)、たくさんの機材を持ってみえたH氏&滝沢さん、そして僕の5人で、特別に朝7時に出航しました。
鳥山の中のニタリクジラ
 他のウォッチング船はまだ出航していないので、自分たちの目だけが頼りです。浜崎さんが潮目に沿って船を走らせていると、前方に鳥の群れが見えてきました。H氏がクジラだ!と言って指をさしてくれるのですが、僕には何も見えません。(汗) 何度目かでやっとクジラの背中を確認することができました。とても小さな背中で、最初ミンククジラかな?と思いましたが、後から大きなクジラも現れたので、どうやら親子のニタリクジラだということがわかりました。小さな子クジラと大きなお母さんクジラが並んで泳ぐ様子は、とても微笑ましい光景でした。(^^)

 しばらくこの親子クジラをウォッチングしましたが、他のウォッチング船が集まってきたので、別のクジラを探しに出かけることにしました。浜崎さんは、たくさんの船が一斉に同じクジラをウォッチングするのはあまり好きではないと仰っていました。クジラたちにとっても船が大勢で追いかけてくるのは、あまりいい気分じゃないだろうし、浜崎さんの考え方には僕もとても好感が持てました。

 ところで、同じ船に乗ったH氏の話はすごかったです。僕と同じサラリーマンでありながら、世界中を駆け巡って、クジラを追いかけていると言ってみえました。今までに出会ったクジラの種類も半端じゃなかったです。それにクジラの身体や生態についてもよく知ってみえました。中でも僕が一番驚かされたのは、バハでシロナガスクジラを水中で観察したという話でした。泳ぐ速度が早すぎて、あっという間に通り過ぎていってしまったそうですが、他にもいろんなクジラたちと出会った話には、とても興奮させられました。僕自身も相当なクジラ好きだと思ってましたが、何もかもが桁違いで、世の中にはすごい人がいるもんだなあと感心してしまいました。(^^ゞ

 お昼に一度帰港し、午後からまた浜崎さんの船に乗せてもらいました。午後はH氏たちは別の船に乗りました。すぐにクジラのペアが見つかったらしく、そこにはすでに他の船がたくさん集まっていました。どうやらあまりゆっくり見られなさそうな雰囲気です。ところが、少し離れた場所に鳥山ができれいるのが見え、その下に白い大きな波が沸き起こっています。浜崎さんは、それを確認すると、一目散にそちらに向かって船を走らせました。近づいていくと、一瞬クジラのピンク色のお腹が見えました。なんと横向きになって、魚の群れを食べているところだったのです!
背中についた何本もの引っかき傷
 他の船はみんな別のクジラを追いかけていたので、このクジラは僕たちの船だけが監察することができました。鳥たちはさーっと集まってきたかと思うと、次の瞬間にはすぐに散らばって消えていきます。このクジラは、2度ほど船の目の前で横向きに飛び出してきましたが、あまりにも一瞬の出来事なので、目で追いかけるのが精一杯でした。しかし、貴重な場面に遭遇できて、本当に良かったです。(^-^) このクジラは、背中に大きな傷があるのも確認できました。一度は船の真下を通り過ぎていく様子も見れて、本当に興奮しました。

 帰り際、群れからはぐれた?マイルカが3頭、船の前を通り過ぎていきました。そういえば、今回はイルカの群れには会えませんでした。少し残念な気もしますが、ニタリクジラにはばっちり会えたので、大満足です。(^-^) 港に帰り、浜崎さんのご自宅のベランダでビールをいただいてしまいました。上川口の港が一望できて、通り抜ける風も心地よく、本当にすがすがしいひと時を過ごさせていただきました。浜崎さん、どうもありがとうございました。m(__)m

以下の写真は、全てこの日に撮影しました。

大方町遊漁船主会の埜下さん&きんちゃん
いつもお世話になっております〜。m(__)m
上川口港で発見したとても可愛いクジラの壁画!
ホエールアーティスト「あらたひとむ」さんの作品です。
浜崎さん宅のベランダから見下ろす上川口港
遠くの堤防にクジラの壁画が見えます。



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