水


クジラ日記

2008 5/18 和歌山県・那智勝浦町
船長: 米川 亮治


 昨日は残念ながらマッコウクジラに会うことはできませんでしたが、この日も風弱く良好なコンディション。何かが起こりそうな予感はありました。早朝からたくさんのカツオ船が沖に出いていたようで、出港して30分も経たないうちにマッコウの情報が入ってきました!

 ポイント付近に到着し、最初のマッコウを発見したのはまだ7時過ぎでした。最初に発見した親子のマッコウクジラは、向こうから私たちの船にどんどん近づいてきます。船のエンジンを止めると、その親子は船にぶつかりそうなくらいにまで接近してから船を避けていきました。いきなり船上は大興奮の渦に包まれました!

 その後、他のウォッチング船がやってきましたが、たくさんのマッコウクジラが次々に浮上してくるので、1頭のクジラに船が集中することなく、ほどよい距離感でウォッチングすることができました。2時間くらい経過すると一緒に出港してきたウォッチング船たちは港に帰っていきましたが、私たちの船は貸切でお昼過ぎまで沖にいる予定でしたので、まだまだウォッチングを続けられます。(^^)

 他の船がいなくなったので、今度はマッコウに大接近してみようということになりました。やはり間近で見るクジラの大きさは格別です。力強いブローや高々と上げられた尾びれを至近距離で見るのは、なんとも言えない感動があります。最初の頃は散らばっていたクジラたちも徐々に集まり始め、5頭が一緒に泳いでいる場面なども観察することができました。

 その後また別のウォッチング船がやってきましたが、11時過ぎまでの約4時間にわたってマッコウの群れを見続けることができました。お腹いっぱい過ぎて、最後の方はクジラにレンズを向けない人もいるほどでした。(^^ゞ ふと気が付くと緑っぽかった海の色が深いブルーに変わっていて、黒潮の中まで入ってきたんだなぁと実感しました。周辺ではたくさんのカツオ漁船が、ケンケン漁をしています。みんなクジラには十分満足していたので、カツオでも釣って帰ろうかということになりました。

 1時間くらい粘ってトローリングしましたが、残念ながらカツオを釣り上げることはできませんでした。港への帰り道、静かな海面にハナゴンドウの尖った背ビレを見つけ、しばらくウォッチングしました。ハナちゃんにしては意外と近寄らせてくれた気がします。港に帰るともう2時半になっていました。これでもかというくらいマッコウに出会えて、本当に大満足のクジラツアーになりました。(^^)


以下の写真は、全てこの日に撮影しました。
その他の写真はこちら


最初のマッコウが一番右下のポイント。その後反時計回りにずっとマッコウの群れを追いかけることができました。
右上の少し離れているのは帰りに見つけたハナゴンドウがいたポイントです。
船にぶつかりそうなくらい接近してきた
マッコウ親子とのファーストコンタクト。
新しく購入した広角レンズでマッコウの全身を
ばっちり収めることができました。(^^)
普段なかなか撮ることができないウォチングの様子も
たくさん撮影することができました。
手前のクジラがかなり大きく見えますが、
実はワイドレンズ特有の遠近感で誇張されています。(^^ゞ
親子のマッコウがゆっくりと船の脇を泳いでいきました。
こんなに近くで見れたら、大感激間違いなし!
ローアングルから狙ったフルークアップ。
本当は肉眼で見たほうが何倍も感動すると思います。
並んで泳ぐ5頭のマッコウたち。大人のクジラが
小さな子クジラを守るように両脇を固めていました。
片側だけ竿を突き出して、ケンケン釣りに挑戦しました。
結局カツオは全くかからず、残念!



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