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クジラ日記

2008 9/13 高知県・黒潮町


 秋の高知ツアーで再び黒潮町にやってきました。今回も台風の影響が心配されましたが、かなり移動速度が遅く高知にはまだまだ影響は出ていないということでほっとしました。夜行バスで一足先に上川口に到着し、船長の家でのんびりしながら他のメンバーを待っていました。ここでこんなふうにウォッチングができるのもこれが最後かもしれないと思うと、たまらなく残念な気持ちになりましたが、最後のウォッチングだからこそ思いっきり楽しもうと気持ちを切り替えました。そうこうしているうちに他のメンバーが到着。準備を済ませ早速の乗船です。

 港に着いてまず驚いたのがクラゲの多さです。港の中がクラゲだらけでちょっと気持ち悪いくらいでした。空は快晴ではありませんでしたが、過ごしやすいくらいの天気でウォッチングにちょうどよいくらいです。最近の情報ではクジラのいるポイントはかなり東だと聞いていたので、しばらくは何も見つからないだろうなとぼーっと海を眺めていたのですが、井ノ岬を過ぎた辺りでいきなり黒い背中が目に飛び込んできました。まさかこんな近くで見つかるとは思っていなかったので、船長も大慌てです。(笑)

 クジラは2頭いましたが、あまり仲が良くないのか途中で別々の方向に泳いで行きました。何度かクジラの浮上を確認しましたが、なかなか近づくことができません。他のウォッチング船も応援に来てくれたのですが、とうとう見失ってしまいました。宇佐の沖にクジラがたくさんいるという情報があったので、とりあえずそちらのほうに向けて船を走らせることにしました。

 その後は全く何も見つからず、時間もなくなってきたので引き返すことにしました。半ばあきらめて眠りかけていると、突然船が方向を変えて走り出しました。船長のやっぱりそうやと言う声が聞こえ、クジラおったで〜という嬉しい知らせが耳に飛び込んできました。船長のクジラを発見する目力には毎回本当に驚かされます。徐々に船が近づきますが、このクジラなかなか潜りません。他のクジラよりも一回の浮上におけるブローの回数が多いように感じました。

 あれよあれよという間に船はクジラのすぐ斜め後ろに着きました。見晴台の上からはクジラの全身がはっきりと見て取れます。間近で見るクジラは、とても大きく意外と太って見えました。初めてこんなに近くでクジラを見た仲間たちも興奮して胸がドキドキしたようです。ニタリクジラクジラにしては珍しく、潜るときに一度だけ尾びれを上げました。じつはこのクジラ何年か前にも何度か目撃したことがあり、尾びれの左側が欠けているため容易に識別することができました。

 2度ほど大接近をした後、連絡を受けた仲間のウォッチング船がやってきたため、私たちはこのクジラとお別れすることにしました。短い時間でしたが、初日からこんなに素晴らしいウォッチングができて大満足の幕開けになりました。


以下の写真は、全てこの日に撮影しました。

港の中になんとクラゲの大群が!
これほどの数のタコクラゲは今まで見たことがありません。
出港後間もなく、井ノ岬を過ぎた辺りで2頭のクジラに遭遇。
あまり船と遊んでくれるクジラではなかったようで、
しばらくすると見失ってしまいました。
最後に出会ったクジラは尾びれを上げて潜りました。
今までも何度か出会ったことがあるクジラで、
尾びれの左側が欠けているのが特徴です。
このクジラ、とてもゆっくり泳いでいて、
2度ほど大接近することができました。
近くで見ると意外と太くて大きいのに驚きました。



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