黒潮町でのクジラツアー２日目。この日から参加のメンバーと港で合流し、丸一日のツアーに出発です。昨日はたどり着けなかった遠いポイントまで行き、海面で餌を食べるニタリクジラを見たいというのが私の願いでした。出港後すぐに漁船から情報があったようで、予定していたポイントとは違う方向に船が進んで行きました。イルカやで〜という船長のアナウンスに前方に目を凝らしますが、イルカらしきものは何も見えてきません。いったいこの人の目はどうなっているんだろうと本当に不思議になります。(笑) 　それからだいぶ進んでから、やっと海面がざわついているのが見えてきました。まだ出港してから20分ほどしか経っていません。幸先のいいスタートに思わずみんなの顔に笑みがこぼれます。マイルカたちはかなりの大群で比較的ゆっくりと泳いでいました。しばらくマイルカの群れと遊んだ後、本命のニタリクジラを探しに北東に向かいました。しばらくすると一緒に北東に向かっていた仲間の船から連絡があり、また別のイルカの群れに遭遇したといいます。 　今度はマイルカよりも一回り大きいバンドウイルカでした。イルカたちは船の舳先で波に乗って遊んだり、中にはスパイホップをする個体もいました。イルカを見るのは本当に楽しいです。写真に撮るのはすごく難しいですが・・・。（汗）　桂浜のウォッチング船からニタリクジラの情報を無線連絡いただいたので、イルカたちに別れを告げ、沖に向かいました。 　クジラのいるポイントにはすでにたくさんのウォッチング船が集まっていました。船は2箇所に別れており、まずは親子のクジラを見に行きました。親子クジラは警戒しているためか、なかなか船を近づけてはくれません。他の船も何隻かいたので、このクジラから離れお昼休憩を取ることにしました。休憩しつつも船長は船が集まっている別のポイントに向けて船を進めてくれていました。 　徐々に船が近づいてくると、まわりにすごい鳥山ができているのがわかりました。これはもしかするとと思ってじっと見ていると、思ったとおりすごい水飛沫が上がるのが見えました。どうやらここのクジラは海面近くで餌を食べているようです！ついに念願のフィーディングが見れると逸る気持ちを抑えて近づきます。ところがちょうど到着した頃に鳥山が散らばってしまい、クジラもおとなしくなってしまいました。 　しばらくこのクジラを追いかけていると、クジラの通った後の海の中にたくさんのカツオが泳いでいました。カツオ付きのニタリクジラ、ここ土佐湾では一本釣りの漁師さんたちはこういったクジラをめがけて船を走らせて釣りをします。クジラのそばでカツオが釣れるのも納得です。そのうち宇佐のウォッチング船が次々と帰りだし、とうとう私たちの船だけになりました。 　これからしばらくはじっくりクジラを観察することができます。なんとか2度ほどフィーディングする場面も見ることができ、その後は海面近くを泳ぐニタリクジラに何度も接近することができました。ここまで近づいてもクジラが逃げないのは船長の近づき方が上手なせいでしょう。透明度のよさも相まって、ベタ凪の海面越しにニタリクジラの全身をしっかりと捉えることができました。大方の午後のウォッチング船がやってくるまでの間、このクジラは私たちの船の独占状態でした。 　帰り道には丸太筏のそばでシイラ釣りを楽しみ、佐賀を過ぎた辺りで再びマイルカの群れに出会いました。イルカにもクジラにも十分すぎるくらい会うことができ、本当に最高のウォッチングになりました。やはり高知の海は最高です。これからもこの海で素晴らしいイルカやクジラたちとの出会いを体験し続けたいと心から思いました。

出港してすぐに漁師さんからイルカの情報が。 近くでしたので20分ほどでマイルカの大群に会えました。	マイルカたちと別れ、東に向かっていると 今度はバンドウイルカの群れに遭遇しました。 船の舳先に遊びに来てくれます。
お昼頃、宇佐のウォッチング船が集まっているポイントに到着。 単独のニタリが鳥山の下でフィーディングを始めました！	海が穏やかで透明度も高かったため、 水中の姿まではっきり観察することができました。
このニタリクジラは、こまめに方向を変えながら、 餌であるイワシを追いかけているようでした。 クジラの近くにはたくさんのカツオも泳いでいました。	こんなに間近でクジラを見れるのも船長さんの腕ならでは。 他のウォッチング船がいるときは難しいですが、 クジラを驚かさないように優しくゆっくりと船を寄せてくれます。
最後はクジラの頭のアップを狙ってみました。 この後、大方のウォッチング船がやってきたので、 我々の船はゆっくりと港に向かって針路を取りました。	港への帰り道、再びマイルカの群れに出会いました。 朝見た場所からそんなに大きく移動していないようでした。 船の上からでもイルカの鳴き声がはっきり聞こえました。