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2000 4/15・16 三重県・南島町古和浦〜芦浜
参加者: 渡辺 江島 名和 中西 平野 浜 塩島 平塚 小田


 塩島さん来たる!

 今回のカヤックは、ちょっと特別なカヤックなのです。伊豆のシーカヤッカー塩島さんが、遠路はるばる、伊豆から伊勢志摩まで!カヤックで漕いで来られたということで、みんなでお迎えをしようと集まったのです。その他にも、東京から平塚さんや山本さんも来られました。地元愛知のシーカヤッククラブSea to Seaの面々も合流して、みんなで座佐浜で、キャンプをする予定だったのですが・・・。
いざ、出発!
 ところが、天気があいにくの雨、しかも翌日は、強風で帰って来れなくなる可能性が高いということで、残念ながら、座佐浜でキャンプをするのは、断念することになりました。この日は雨だったのですが、風はそんなに吹いていなかったので、とりあえずカヤックで出発しました。

 地元のカヤックは、ショアラインばかりでしたが、関東の塩島さんと平塚さんは、R&Dのクロシオに乗っていました。クロシオは、ボディーの色が真黒なので、視認性があまり良くありません。それで、黄色やオレンジ色のステッカーを貼ったり、背中に旗のついたポールをさして、遠くからでも見えるように工夫されていました。でも、その姿がチョウチンアンコウのようで、ちょっと可笑しかったです。塩島さんは、ブレードがものすごく細いパドルを使ってみえるのにも驚きました。


芦浜に上陸

 古和浦湾の入り口まで漕ぎ進んだところ、湾の外もそんなに波が立っていなかったので、少し出て、芦浜まで行こうということになりました。芦浜は原発の立地予定地になっていたところですが、立地計画は、現在凍結しています。芦浜に向かうのは、僕も初めてだったので、湾内とは確実に異なるうねりに少し緊張しながら、芦浜を目指しました。

 すいすい先に進んでいくみんなに、必死でついて行き芦浜は目前!ましたが、Sea to Seaの名和さんが、心配して、後ろでフォローしてくれたので、安心して漕ぐことができました。海から見上げる南島の陸地は断崖絶壁で、すごく壮大な感じがしました。漕ぐこと自体、楽しいですが、普段見ることのできない景色を、じっくり眺めながら漕ぐのも、なかなか乙なものです。雨の中で、少ししっとりした様子が、また神秘的に見えました。

 やっとの思いで芦浜に到着し、みんなで上陸することになりました。しかし、芦浜は少し出たら、すぐに太平洋なので、浜に打ちよせる波が、なかなかに激しいのです。そんな状況で、上陸することに慣れていないので、やっぱりへまをしてしまいました。後ろから来た波に、あっという間に押されて、カヤックが横向きになり、あわや沈!という危険を冒してしまいました。何とか無事に上陸はできたものの、本当に冷や冷やさせられた瞬間でした。

植物博士、塩島さん

 芦浜に上陸すると、すぐ前に小さな池があり、その池を取り囲むように、森が広がっていました。地元民の僕達は、なぜか塩島さんにガイドされて、森の中を進んでいきました。途中、塩島さんから、そこにある植物について、いろいろ教わりました。少し森の中に入ると、小さな山小屋がありました。こんなところでも、生活してる人がいるんだなあと芦浜の深い森いうことに、驚かされました。僕たちは海から来たので、あっという間に来れましたが、陸伝いで来ると、高い山をいくつも越えないとやって来れないところなのです。カヤックって便利だなあと、あらためて実感しました。

 帰りは、タラの芽などを採取しながら、カヤックの場所へ戻りました。あまり長い間、芦浜に滞在していると、風が出てきて、帰れなくなる恐れがあったので、昼食もあるし、座佐浜まで戻ることになりました。帰りも、みんなにどんどん置いてかれてしまいましたが、名和さんや渡辺さんがいっしょに漕いでくれたので、とっても助かりました。

 日頃の運動不足&カヤックとトレッキングの疲れで、結構へばってしまいましたが、なんとか古和浦に帰ってくることができました。湾の中に入り、外に出なかった江島さんと中西さんに落ち合い、座佐浜に上陸し、みんなで昼食をとりました。本当なら、ここでキャンプの予定だったのですが、自然の力に逆らうことはできません。とても残念ですが、また次もここに来る口実ができたということで、座佐浜を後にしました。

逆さ漕ぎ!&旅の終わり

 さらくわの前まで戻ってきて、みんなでプカプカ浮かびながら、話しをしていると、平塚さんがとても面白いものを見せてくれるという話しになりました。それはなんと、逆さ漕ぎだったのです!カヤックをわざと沈させて、ひっくり返った状態で、パドルを動かし、漕ぎ進むという荒技でした。初めて目の当たりにする、すごい技に、みんなの目はくぎ付けでした。水中でどんな動きをしているのか、ぜひ見てみたかったです。
これが逆さ漕ぎだ!
 いよいよ上陸です。長かったであろう、塩島さんの旅も、いよいよここで終わりを告げるのです。シャンパンで、塩島さんの完漕を、お祝いして、いよいよ宴会モードに突入です!外は雨が降っていたので、瀧さんに屋根付きのバーベキュースペースをお借りして、お酒を飲み始めました。メニューは、とびうお特製の、「激辛パスタ」に「シーフードブイヤベース」。中西さんご自慢の「カツオの漬け」。それに瀧さんお奨めの「鯛めし」を、名和さんと中西さんが上手に炊いてくれました。

 お酒がまわって、みんなのカヤック談義に花が咲きます。日本一周を目指す森田くんや、セドナ職人の豊島さんたちも駆けつけて、みんなで大いに盛り上がりました。外は寒かったですが、炭に火をつけていたので、とても暖かく過ごすことができました。そのままテントを張ったり、車の中で寝たりして、眠りにつきましたが、夜中にすごい風で、車がぐらぐら揺れるし、陸に置いてあるカヤックが、吹き飛ばされていないか、すごく心配でしたが、翌日みんな無事ということがわかり、ほっとしました。

 翌日は、みんなの予想通り、ものすごい強風で、とても漕ぎに出れない状況でした。残念ですが、きのう十分にカヤックを楽しめたので、いさぎよくあきらめました。その後、塩島さんたちは渡辺さんの案内で、お伊勢参りに行かれ、帰路につかれました。余談ですが、帰りの南島町から紀勢町に抜ける峠で、とても珍しい「ヤツガシラ」という鳥に出会いました。とってもラッキーな気分で、帰ってきました。


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